「動物農場」 / ジョージ・オーウェル (Animal Farm / George Orwell)- 感想




ディストピア小説の金字塔

言わずと知れたイギリスの大作家ジョージ・オーウェルの作品「動物農場」

著者お得意のディストピア小説です。

知らなかったのですが、この作品アニメ化もされていたんですね。DVDも出ているのでその内観てみたいです。

 

 あらすじ

自分たちの利益が搾取されていることを自覚した荘園牧場の動物たちが、革命を起こし農場主を追い出す。

そして、同じように家畜として飼われていた豚の指導の下Animalismを掲げ動物農場を皆で作り上げていく。

人間を排除した動物のみの自給自足の国を作り、当初は上手くいくように思えた動物農場であったが、その経過の中で、指導者であった豚が次第に権力を増大させていき、自分たちは裕福な生活を送り、支配下にある動物たちには過酷な生活を強いるようになっていく。

最終的には豚が人間と手を組むようになり、動物たちがかつて夢見ていたユートピアでの生活は儚くも崩れ去り、代わりに元の農場主の家畜であった時代よりも貧しく過酷な生活に身を置かざるを得ない状況になる。

 

動物が動物を統治する国

盲目であることの大切さ

彼らの最大の失敗は、自分たちが人間から搾取されていることを認識してしまった点でしょう。

人間を追い出し、動物たちだけの自治を行えば、裕福で健やかな生活が到来することを期待して止まなかった。

最終的には当時よりも悲惨な生活を送ることになってしまった動物たち。

これは私たち人間の一般社会でも同じようなことが言えるのかもしれません。

私たち人間は誰だってお金が欲しい。それは美味しい物を食べたり、優雅な生活を送ることを前提とした上では必要不可欠だから。

でも、贅沢な暮らしの渇望というものは、そういった生活を送っている者が存在していることを知らなければ、当然自らの内に湧いてきません。

地球上の未発達の文明の中で生活している部族などは、先進国にある都心のホテルの一室で高級ワインを飲んでいる人間がいるこということを知る由もなく、またそうした生活に対する欲などあるはずもないでしょう。

現代は情報を手に入れるためのツールが以前よりも格段に発達し、どこぞのお金持ちの情報なんかが知ろうとしてもないのに勝手に入ってきてしまうので、知らないようにするという方がむしろ難しいですが。

世間知らずの大衆は搾取され続けながらも、日々の生活の中で小さな喜びの欠片を探している方が身の丈に合っているだろうし、もしかしたら幸せなのかもしれませんね。

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